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  • 執筆者の写真Toapapa

#07 フライトシミュレーターのすすめ【フライトプラン編・1】

更新日:2022年6月16日

中部セントレア空港(RJGG)~長崎空港(RJFU)


出発の空港及び、到着の空港が決まりましたら、まずは便名の検索をします。実際に運行されている路線の場合は、便名を調べてそのタイムプランのとおりに飛ばしても良いですしね。実際に就航されていない路線もあるでしょうし、わざわざ便名まで調べなくてもよいとは思いますが、私の場合は一応調べています。就航されていない路線の場合、私は一律、2020便と決めてやっています。自分のルールを決めてもいいかもですね。


さて、Google先生に「セントレアから長崎」と検索かけると…


こんなふうにリストアップされるわけです。発着時間なども表示されますのでわかりやすいですね。(ほんとGoogle先生って有能w)詳しく見ると…


便名や使用されている機材までわかりますね。7:35発、9:00着、NH371便、Boeing737とわかります。NH371のNHとは、航空会社コード(2レターコード)といって、全日空のことを指します。


ちなみに、日本航空はJL、ピーチはMM、ジェットスターはGK、スターフライヤーは7G、エアドゥはHD、天草エアラインはMZ、オリエンタルエアブリッジはOC、などなど…(後半は私の偏りが…w)詳しくはWikipediaにありますので、こちらを御覧ください。


年に多くても3~4回しか航空機を利用しない私にとっては、出発空港のどのスポット(駐機場)から、その便がでるのかがわからない訳です。そんなときは、この便名でGoogle先生に聞けばいいのです。上記だと「NH371」と検索かけると…


こんなんでるので、8番ゲートというのがわかります。(スポット番号と、ゲート番号が一致しない場合もありますので…まぁ、だいたいということでw)これでゲート番号がわかるので、出発空港のゲート番号を指定して航空機を出現させればいいわけですね。(調べる方法知っている方いたら是非、ご教授願いたいw)


以外にも、FlightRadar24.comというサイトで「NH371」と検索かけると…


こんな風にリストアップされるので、既に運行された日付の「Play」を押すと…



詳しく、飛行ルートなども見れますので、出発空港を拡大表示させると…


どの辺りから、出発をしたのかもわかります。(この方法は必ずしも表示されるわけではありませんので…。航空機のトランスポンダーという機器が有効になっていないといけないし、そもそもこの情報を取れる地域の空港でないとダメみたいです。)


ちなみに、就航されている路線や便名を調べるアプリもいろいろありますが、私は「駅探 国内線」っていうアプリを使っています。視覚的にわかりやすくできていて、最新の時刻表データを使用できます。

視覚的に操作しやすいから便利だよ


路線と便名、機材が決まったら、次はフライトプランの作成です。つまり、どのような航路で飛んでいくのかということです。


作る前に、まず知っておかなければいけないことがあります。それは、空にもちゃんと道が存在しているということです。いわゆる「航空路」というものです。一般的にお客さんを乗せて飛んでいる航空機はこの定められた航空路を基本的には飛行します。つまり、フライトプランを立てるためには航空路の存在を知っていなければなりません。


この青い線が航空路。空にも道がちゃんとあるんだねぇ~


そして、空港を飛び立ち、その航空路にのり、そして空港に降りるという一連の流れがあります。例えていうと高速道路をイメージしてくれるといいかと思います。


高速道路の乗り口が出発空港、高速道路の本線車道が航空路、降り口が到着空港となります。高速道路の乗り口から高速道路の本線車道に合流するまで、ランプウェイがありますよね。そのランプウェイは地域ごとの地形、設置場所等によって様々な形をしていますよね。そのランプウェイが、フライトプランに例えると、標準計器出発方式(SID/Standard Instrument Departure)といいます。空港それぞれに出発する方法(道順)が決められているんです。



高速道路の本線車道、つまり航空路にはウェイポイントというのが存在します。高速道路だと別の降り口への進入の場所だったり、インターチェンジだったりします。このウェイポイントをたどりながら航空路を使い、目的地の空港の近くまで行くのです。


目的地近くになったら、ウェイポイントから高速道路でいうランプウェイを使って降り口(到着空港)までいきます。この到着空港までのランプウェイを、標準到着経路(STAR/Standard Terminal Arrival Route)といいます。これも前記したように各空港によっていくつかの方法(道順)が定められています。


STARを使い空港近くまできたら、最終のアプローチ方法で指定された滑走路(ランウェイ)に着陸するのです。

ちなみにSTARは、どの滑走路に降りるのかによって変化します。ですので基本的にはどの滑走路に降りなければならないのかを決めてから、STARを決めなければいけません。


SIDも同様で、空港を飛び立ちどちらの方向に飛んでいかなければならないのかによって、また、どの滑走路を使用して離陸するのかによって変わってきます。よって、SIDもSTARも、出発、到着空港のどの滑走路を使用するのかを先に確認をしておかなければなりません。


さて、どのようにして滑走路を決めるのでしょうか?単純に言えば簡単です。基本的には「風上に向かえ」です。離陸も着陸も基本的には風上に向かって行います。滑走路の方位が必ずしも風上、風下に向かって作られている訳ではないので、風上の方に近い向きに向かってと言ったほうが正しいのでしょうか?


ですので、リアルウェザー(気象アドオンソフト:ネットから今現在の気象情報をダウンロードしてフライトシミュレーターに反映させる。詳しくは過去のブログ記事を…。)を使用している場合には、風向きのチェックが必要ですね。(気象無視で風なしなら関係なし)


空港の風向きチェックはいろいろな方法があります。私がよく見ているのは「空港の天気」というサイト。


国内主要の空港は一覧であります


で、長崎空港をクリックすると…


こんなん見れます。風向きちゃんと書いてありますね。


「飛行場実況気象/METAR」というところに最新の情報が出ています。上記では西北西 4m/sと。航空機の場合は東西南北で表現するより角度で表現するので、その下「METAR」というところに「30008KT」と書いてある部分がありますよね。これが風向きになります。300度の方向から、8ノットの風という意味ですね。

長崎空港は滑走路1本で向きは「320度」と「140度」に向いていますので、着陸する場合は風向き300度に近い、滑走路32(RWY32)になるということです。


脱線しますが、空港の情報も必要になりますね。空港情報はいろいろ調べる方法がありますが、まずはこちらなんか、いかがでしょう。「SkyVector



このサイトはフラシム民には必須のサイトでして…。


航空路はもちろん、各空港の詳細な情報も見れたりします。空港の座標だったり、「Elevation is 8.0 feet」標高も書いてあります。「Magnetic Variation is 7° West 」っていうのは、普通「北」っていうと一つですが、方位的には2つ存在します。「真北(しんほく)」と「磁北(じほく)」です。地図上の経線を上にま~すぐ上がると北極になりますが、この経線の上の方角が「真北」。真北を基準にしているのが「真方位(しんほうい)」っていいます。

キャンプとかで使う磁気コンパスがありますが、あれで北がわかりますよね。あの北の方角が「磁北」といいます。実はこの「真北」と「磁北」ってイコールではないんですね。地球は大きな磁石ですが地軸に対してズレがあるんです。この若干ずれていることを「偏差(へんさ)」っていいます。磁北を基準としているのは「磁方位(じほうい)」っていいます。


この偏差は地球上の地域によっても異なるんですよ。この偏差の値が長崎空港では、「7° West」、つまり7度西に傾いています。最近ではGPSを航空機でも使うようになったので今ではあんまり意識しないでいいのですが、無線局(VOR/DME)などを使って航行する場合などは、ちょっと考えないといけない数字だったんですね。


磁気偏差は国土地理院で公開されていますので、興味のある方は見てみてください。


「ホールドシフト」って聞いたことありますか?「磁極の逆転」といって、北と南が逆転する現象です。100万年に数回起きると言われています。原因などの研究は途中で判明していません…。まぁ、逆転が起こると今の衛星、GPSなどは大変なことになるでしょうね。


脱線が長かった…。(こんな風に脱線しながら進みますのでw)


滑走路の情報も書いてあります。長さが2,999mで幅が60m。RWY14とRWY32。正確な滑走路方位は「144度」と「324度」なんてのも書いてありますね。


長崎空港 RWY32側


風の話にもどしましょう。

まぁ、こんな風にいちいち調べてもいいのですが、ここでもおすすめのアプリ。「国内ATIS」というアプリ。



このアプリがいいところは、離陸滑走路及び着陸滑走路はどこが使われているかとか、どんな着陸方法(アプローチ方法)を使っているのかがわかるところですね。

長崎空港(RJFU)を見てみると文面の中に「31008KT」と書いてあるところが風向きと風速、アプローチ方法は「ILS Z RWY32」と方法と滑走路を使っているのがわかります。ちなみに「31008KT」のあとに「280V350」とありますが、これの意味は風向きが280度~310度~350度の範囲で変動していることを指しています。


このような情報のことをMETARといって、一定時間(国内では約1時間)毎に観測された気象状況の情報となります。また 「ATIS」と呼ばれる飛行場情報を放送している空港や飛行場では、「METAR」が放送されています。METARの読み方は私も勉強中で完全に読むことはできませんが、いろいろなサイトで解説されていますので、ググってみてください。


ちなみに、東京国際空港(RJTT)のATISは、こちらで聞けたりします。


このように風向きから離陸及び着陸する滑走路を決めて、それによってSID、STARを決めなければなりません。


まとめますと、フライトプランは以下のような作りになっています。


出発空港~離陸RWY~SID~航空路~STAR~アプローチ~着陸RWY~到着空港


まだ、フライトプランを作る前でも長文になりました~w。今回はここまで。


 

このフライトはフィクションです

実在の人物や団体などとは関係ありません

また、表示されている情報、手法、方法等が必ずしも正しくはありません

 

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